
●井戸茶碗は高麗茶碗の一種で「一井戸、二楽、三唐津」という言葉が示す通り、茶人の間で大変珍重されてきました。
●制作された年代は600〜700年前とも、もう少し新しいとも言われていますが、定かではありません。それまで唐物(中国で生産されたもの)が多かった茶碗の世界に入ってきた純朴で力強い井戸茶碗は茶人の好みとも合い、高麗茶碗流行の火付け役となりました。また和物茶碗(日本で焼いたもの)にも強く影響を与えることとなりました。
●井戸茶碗の語源については定説がなく、さまざまな説があります。
A) 朝鮮出征のとき、井戸若狭守覚弘という人が持ち帰ったとする人名説。
B) 井戸という言葉が「深い」をさす。すなわち、見込みが深い茶碗という意味。千利休の命名とされる。
C) 韋登という朝鮮の地名から来ているとする説。現在の慶尚南道の普州付近とか、北朝鮮とする説もあるが、特定されていない。ちなみに萩焼の開祖李勺光、李敬兄弟はこの韋登出身とされている。
D) 朝鮮語で釉薬のことを衣土と表すことから来たとする説。
E) 井戸の底から掘り出されたとする説。
F) 天竺、つまり印度から井戸に転化したとする説。
井戸茶碗に関する用語